【どうなる?】アメリカの老舗ギターメーカー「ギブソン」が経営破綻!!
ギブソン、経営破綻
朝一で衝撃的なニュースが入ってきた。
アメリカの老舗ギターメーカーの「ギブソン ( Gibson Brands )は、2018年 5月1日、日本における民事再生法に相当する米連邦破産法第11章の適用を、デラウェア州の裁判所に申請したことが発表された。
これは事実上の経営破綻(はたん)で、負債は最大5億ドル(約550億円)とも言われてる。
同社は1894年の創業以来、「ブルースの王様」と呼ばれたB・B・キングや、ジョン・レノン、エリック・クラプトンなど、世界の有名ミュージシャンやギタリストたちがギブソン製ギターを愛用していたことで知られており、「フェンダー( Fender )」とならぶ有名ブランドとして人気を博している。
また、日本にもファンが多く、B’zの松本孝弘が日本人初のシグネチャーモデルを製作したことも話題となった。
マルチブランド戦略もグループの負債拡大の一因に。
昨年史上初めて年間を通してヒップホップとR&Bがロックを抑えて最も売り上げが多かったことにも代表されるように、ギターをあまり使わない「ヒップホップ」が人気を集める一方、ロック音楽が低迷し、エレキギター市場も縮小傾向が続いていた。
また、パソコンなどで音楽を作るデジタル化の動きが広がるなかで、ギターの売上高が落ち込んでいたため、それを補うために異なる分野の商品(ヘッドホンやスピーカーなどの音響機器)の販売を手がけたがそれも振るわなかった。
ギブソンは、2012~2013年に日本の「オンキヨー」と「ティアック」を買収し傘下に収め、2014年にはオンキヨーが「パイオニア」のAV事業を傘下に収めたことで、日本のオーディオブランド3つがギブソンの傘下に肩を並べることとなりました。
また、この時期には、オランダ「フィリップス」のオーディオ機器部門もギブソングループに加わっている。
これらの相次ぐ買収で債務が膨らむ一方、販売は伸び悩み、経営が悪化していたようだ。
事実、今年3月にはギブソンが保有していたオンキヨーの株のほとんどを売却したことが明らかになるなど事業の整理を進めていたようだ。
昨年末には既報の通り、Gibson Brandsは、Cakewalk製品の積極的な開発や生産を中止することを発表しており、これも大きな衝撃を与えた。
※その後、シンガポールのBandLabがCakewalkを買収し、SONARが「Cakewalk by Bandlab」として復活している。
どうなる、ギブソン?
経営破綻が報じられるなかで、今後の経営に関しても触れられている。
まず、これを機にオーディオ機器などの不採算事業からは撤退することを表明している。その上で、ギターを含めた楽器ビジネスに専念するとしている。
今後は負債を減らし、経営再建を目指す方針だ。
ギブソンは債権者の3分の2以上と再建支援で合意済みとしており、同社は「ギターを含めた楽器ビジネスに専念することで、長期的に安定した経営基盤を作り直すことができると信じている」との声明を発表し、商品の生産や利用者へのサービスの提供に影響は出ないと説明している。
具体的な継続事業として名前を挙げられたのは「ギブソン」および「エピフォン」ブランドの楽器をはじめ、「KRK」や「サーウィン・ベガ」ブランドのスタジオモニター、スピーカーなどである。
ギブソンのギターがなくなってしまうということではないようだが、今後の経営再建に期待したい。
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