林生祥(リン・ションシャン)は台湾・高雄市美濃区出身のシンガーソングライター、音楽プロデューサー。伝統的な語り歌の詩情を受け継ぎながら、社会や土地へのまなざしを音楽に込める表現者として知られる。客家文化をルーツに持ちつつ、欧米、沖縄、キューバ、西アフリカなど世界各地の音楽から影響を受け、月琴や三弦などの伝統楽器の要素を取り入れながら独自に開発した「六弦月琴」を用いて、唯一無二の音楽世界を築き上げてきた。
台湾を代表する伝説的バンド「交工楽隊/The Labor Exchange Band」の中心人物として活動した後、2012年には「生祥楽隊」を再始動。日本人ギタリストの大竹研、ベーシストの早川徹、ドラマーの福島紀明に加え、台湾のパーカッショニスト呉政君、スオナ奏者の黄博裕らを迎え、国境やジャンルを越えた独創的なサウンドとライブパフォーマンスを展開している。
本作『大仏+(The Great Buddha+)』オリジナル・サウンドトラックは、林生祥がプロデュースおよび作曲を担当した映画音楽作品である(Track 3、Track 8は早川徹作曲)。演奏には生祥楽隊の中心メンバーである早川徹と大竹研が参加し、各楽曲が映画の情景や登場人物の心情を鮮やかに描き出している。
しかし本作は単なる映画音楽の枠に収まる作品ではない。サウンドトラックという先入観を取り払って聴けば、一枚の優れた音楽作品としてその魅力を存分に味わうことができる。フォークやジャズを基調としながら、台湾の民間音楽、日本の演歌、東南アジア的なエキゾチシズム、カリブ音楽、さらにはサーフ・ミュージックまでを大胆に融合。これらは従来の生祥楽隊作品ではあまり見られなかったアプローチであり、その多彩な音楽性と高い演奏力、そして豊かな創造性には驚かされる。
また映画『大仏+』の持つブラックユーモアと哀愁、社会風刺と人間味を見事に音楽へと昇華した本作は、2017年の台北映画祭で最優秀音楽賞を受賞し、さらに第54回金馬奨では最優秀オリジナル映画音楽賞、最優秀オリジナル映画歌曲賞を受賞するなど、高い評価を獲得している。
■Pressed in Japan
Foothills Folk LLC / FHFLP180507Hの仕様やサイズ、重量、取扱説明書や付属品
トラックリスト:
Side A
1. Secrets under the Mahogany Table
2. Let’s Take a Peep at the Chairman’s Good Deeds
3. Turning Back
4. Belly Button’s Friend
5. What’s the Matter
6. Surfing with the Chairman
7. The Murder
8. Peace and Safety
Side B
1. Sugar Apple’s Presentiment
2. The Last Meal
3. Pickle’s Troubles
4. UFO
5. To Have, or Not To Have
6. XU, Spelled X-U ( Bonus Track )