本皮・フィルム・アラミド繊維 ドラムヘッドの素材の違いとアサプラ SL HEAD の選び方
ドラムヘッドは、プラスチックのフィルム、動物の本皮、そして繊維と、素材によって音も扱い方も変わります。「本皮の音は気になるけれど、扱いが心配」「定番のフィルム以外も試してみたい」という方に向けて、国産メーカーのアサプラ(aspr)が作る3つの素材を、メーカーの説明をもとに比べました。後半では、アラミド繊維入合成皮革の SL HEAD の選び方を紹介します。
目次
ドラムヘッドの素材は大きく3種類(フィルム・本皮・繊維)
1. フィルム(ST HEAD など)
いちばん一般的なのがフィルムのヘッドです。アサプラの ST HEAD は PET フィルム(クリア/スムースホワイト)を使い、明るく豊かな響きと自然なタッチが持ち味です。
2. 本皮(ORIGIN)
動物の皮を張ったヘッドです。アサプラの ORIGIN は、子牛皮(Calfskin)と山羊皮(Goatskin)に、油なめし(clear)と水なめし(white)を組み合わせた4種類があります。
3. 繊維(SL HEAD)
アサプラの SL HEAD は、プラスチックフィルムを使わず、アラミド繊維を使った「アラミド繊維入合成皮革」のヘッドです。
本皮(ORIGIN)の特徴と、扱いの注意
アサプラは、本皮でなくては得られない音色があると説明しています。メーカーの説明では、子牛皮の油なめし(CC)は比較的高いトーン、山羊皮の油なめし(GC)は太く豊かでダークなトーン。皮の種類となめし方の組み合わせで、いろいろな音色を楽しめます。ジャズのワイヤーブラシのスウィープやタップにも心地よく反応するとアサプラは説明しています。
つくりの面では、鉄芯に本皮をタッキングし、アサプラ独自の「asprロック」でかしめて、従来のタッキング以上の強度を確保しています。
一方で、動物の本物の皮を使っているため、メーカー自身が「非常にセンシティヴなため、取り扱い方や環境によっては破ける恐れがあります」と注意書きを付けていて、同梱のリーフレットを読んでから使うよう案内しています。また、基本的に受注生産です。
アサプラの SL HEAD(アラミド繊維入合成皮革)とは
SL HEAD は、プラスチックフィルムを使わず、独自技術によるアラミド繊維を使ったヘッドです。アラミド繊維は防弾チョッキやチェンソー用の防護服にも使われる丈夫な繊維で、引っ張り強度は鉄の5倍。アサプラは「独自のサウンドと圧倒的な耐久性」でさまざまな演奏スタイルを支えると説明しています。
音は、ローピッチではウォーム&ファット、ミドルピッチでは幅広いジャンルに対応し、ハイピッチではタイトなサウンドまで出せるとされています。
当店の YouTube で、アサプラの SL HEAD(TE-01C)・ORIGIN(本皮)・ST HEAD や REMO のヘッドなど、スネアのヘッドを張り替えて音を聴き比べています(2020年7月公開の動画です)。素材による音の違いを確かめたい方はどうぞ。
素材ごとの違いをメーカーの説明で比べる
3つの素材の違いを、アサプラの説明で並べました。
| フィルム(ST HEAD) | 本皮(ORIGIN) | SL HEAD | |
|---|---|---|---|
| 素材 | PETフィルム(クリア/スムースホワイト) | 子牛皮・山羊皮(油なめし/水なめし) | アラミド繊維入合成皮革(プラスチックフィルムを使わない) |
| 強さ・扱い | ドット付きは、音色を大きく変えずに耐久性を高めた仕様 | 「非常にセンシティヴなため、取り扱い方や環境によっては破ける恐れがあります」。同梱のリーフレットを読んでから使う。基本的に受注生産 | 引っ張り強度が鉄の5倍のアラミド繊維を使い、「圧倒的な耐久性」 |
| 音 | 明るく豊かな響きと自然なタッチ | 本皮でなくては得られない音色。子牛皮の油なめし(CC)は比較的高いトーン、山羊皮の油なめし(GC)は太く豊かでダークなトーン | ローピッチはウォーム&ファット、ミドルは幅広いジャンルに対応、ハイピッチはタイト |
| 選べる種類 | 厚さ075〜300の6段階 | 子牛皮・山羊皮 × 油なめし・水なめしの4種類 | 厚さ000/00/01/02の4段階+スネアサイド用(TE-01S) |
※アサプラ公式サイト(asapura.jp)の説明をまとめたものです。
本皮ならではの音は ORIGIN の魅力ですが、毎日の練習やライブで気兼ねなく使いたい方には、メーカーが「圧倒的な耐久性」とうたう SL HEAD を当店ではおすすめしています。
他社の合成素材ヘッドとのつくりの違い
繊維などを組み合わせた合成素材のヘッドは、他のメーカーにもあります。たとえば REMO の Ambassador Fiberskyn は、10mil のフィルムに 3mil のポリ繊維を貼り合わせたヘッド。EVANS の Calftone は、7mil のマイラー(フィルム)をベースに素材を組み合わせ、本物のカーフスキンの温かい音を目指した合成ヘッドです(各社公式サイトより)。
どちらもフィルムを使っているのに対し、アサプラの SL HEAD はプラスチックフィルムを使わない「アラミド繊維入合成皮革」で作られています。同じ合成素材でもつくりが違うので、音や手ざわりの好みで選んでみてください。
SL HEAD の選び方(000C/00C/01C/02C/01S)
SL HEAD は、薄い順に 000・00・01(標準)・02 の4つの厚さがあります。メーカーの説明は次のとおりです。
■ TE-000C(いちばん薄い)
高耐久の TE 素材を極限まで薄く仕上げた、繊細なトーンが持ち味です。
■ TE-00C(01と000の中間)
TE-01C と同様の耐久性を持ちつつ、より繊細なサウンド。パワーと繊細さをバランスよく両立しています。
■ TE-01C(標準)
タイトで抜けのよいサウンドと圧倒的な耐久性。SL HEAD の基準となる厚さで、あらゆるジャンルに幅広く対応します。
■ TE-02C(いちばん厚い)
SL HEAD の中でもっとも厚手。ファットな響きとナチュラルなタッチで、まとまりのある音色と柔軟なタッチが特徴です。
■ TE-01S(スネアサイド専用)
SL HEAD の強度を保ちながら、極薄のスネアサイドに特化したヘッド。フィルムをまったく使わない繊維だけのヘッドで、触感がやわらかく、チューニングできる幅はアサプラのスネアサイドの中でいちばん広いとされています。音抜けとキレのよさ、音量感が特徴です。
当店では、はじめて SL HEAD を試す方には TE-00C をおすすめしています。標準の01と同様の耐久性がありながら、より繊細な音も出しやすく、パワーと繊細さのバランスがよいからです。繊細なニュアンスを大事にしたい方は TE-000C、太い音がほしい方は TE-02C を選んでみてください。
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よくある質問
Q. SL HEAD は本皮ですか?
A. いいえ。SL HEAD の素材は「アラミド繊維入合成皮革」で、プラスチックフィルムも使っていません。アサプラの本皮のヘッドは ORIGIN シリーズです。
Q. アラミド繊維はどんな素材ですか?
A. 防弾チョッキやチェンソー用の防護服にも使われている繊維で、アサプラによると引っ張り強度は鉄の5倍あります。アサプラは、このアラミド繊維が SL HEAD の独自のサウンドと圧倒的な耐久性を支えていると説明しています。
Q. スネアの裏側(スネアサイド)にも使えますか?
A. スネアサイド専用の TE-01S があります。フィルムをまったく使わない繊維だけのヘッドで、触感がやわらかく、チューニングできる幅はアサプラのスネアサイドの中でいちばん広いとされています。
Q. 本皮の ORIGIN を使うときの注意は?
A. 動物の本物の皮を使っているため、アサプラは「非常にセンシティヴなため、取り扱い方や環境によっては破ける恐れがあります」と案内し、同梱のリーフレットを読んでから使うよう求めています。基本的に受注生産です。
ドラムヘッドは、素材を変えるだけで音も手ざわりも変わります。いつものフィルムに加えて、本皮や SL HEAD も選択肢に入れてみてください。どの素材・厚さが合うか迷ったら、当店にお気軽にご相談ください。
ミュージックハウスフレンズについて
1981年に創業し40年以上楽器とオーディオを生業とさせて頂いています。地方の町の楽器屋として生まれインターネット時代により全国のご支援を頂き大成長を遂げました。ネット創成期に事業拡大し輸入事業に参入、輸出入者符号取得し正規代理店契約もドイツ、イタリア、アメリカなどの世界に契約。 日本にまだ無い新たな価値を世界に模索するを心に刻み今も日本味入荷の商品は多数です。
さらなる活動
DJ、DTM、ドラムを中心に楽器、音楽でのアーティスト、初心者支援。
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